生産者一覧
「やりたい」と
思ってはじめた
有機農業。
その大切さが
語られる時代が
やっときた。
有機農業の普及と新規就農者の育成、売り先の確保を目的に、2013年に「肥後やまと会」を結成。2016年4月に株式会社「肥後やまと」に発展。
原田さん自身も里芋をはじめ玉ねぎやにんじん、にんにくなど多くの野菜を有機栽培で育てています。写真は里芋の収穫風景。
「3月~4月に植え、9月末から収穫が始まります。山都の土地が育てた、本物の味をぜひご賞味ください」
有機農業でチンゲン菜やブロッコリー、サニーレタスなど9品目を栽培する肥後やまとの生産者のひとり、田上
貴士さん。
「自分で種をまいて経過を見守ったり手をかけてあげたりと手間はかかりますが、良いものができた時の喜びはひとしおです。皆さんにもっといいものを届けたい」
有機農業の発祥地と言われるほど、中山間地の特性を活かした安心・安全な農作物を生み出す山都町。原田さんも農業を始めた頃は、有機野菜を出荷する団体「御岳会」に入り活動を開始。現在の有機農業につながっています。
しかし、各生産者が環境や健康のことを考え、こだわりをもって栽培しているにもかかわらず、収入が安定しないという問題に直面。「野菜の出荷のお手伝いをして、売値を生産者が決めることを目標としました」。その想いは現在も変わらず「有機農業への志を持った人や、これから就農する若い人を育てたいと思い、彼らの野菜を優先的に出荷しています」。肥後やまとの参加者がさまざまな面で互いにサポートし合っているのです。
「私が有機農業をはじめた頃は、誰のサポートもなかった。失敗もありましたが、それがいい経験となっている」。そんな想いを共有するためにも、誰が何を作っていて売り上げがどうなっているのかなども「ガラス張りにして共有しています」と語り、みんなでやる組織であることを念頭に置いています。
「生産者がこだわりをもって有機栽培で農産物を作ることに、専念できる環境を整えてあげる。そんな野菜をもっとブランディングし、出荷先の幅を広げていかなければならない。そうすることが、誰もが安心して農業を続けられることにつながるし、新規就農者の拡大にもつながるから、みんなで頑張らないと」。原田さんの視線は有機農業の未来を意気揚々と見つめています。
生活者のネットワークと
「作る」に専念できる
環境が整い、
ますます広がっていく
有機農業の輪。